【白老町で訪問診療はじめます!vol.2】7月1日、4人の患者さんとともにスタートを切りました
- 恭祐 昼八
- 5 日前
- 読了時間: 4分
こんにちは、逢縁クリニックの昼八です。この記事は「vol.1:再会から始まった、新しいチャレンジ」に続く、白老町 訪問診療シリーズ第2弾です。

🌱 白老町での訪問診療、ついにスタート!
今年の1月、池田先生との再会からはじまった白老町での訪問診療の構想。勉強会や情報交換、医療介護関係者の皆さまとのご縁と協力を経て、2025年7月1日、正式スタートとなりました。
なんと初日から、4名の患者さんを診させていただくことができました。
これは想像以上の滑り出しであり、それはつまり、**「ニーズはすでにそこにあった」**ということの証でもあると感じています。
🧩 地域医療には地域の工夫を。
白老町で動き出してすぐに感じたこと。それは、課題の種類が札幌とはまったく違うということです。
❶ 訪問看護の供給が足りていない
訪問診療と訪問看護はワンセットで機能してこそ、その力を発揮します。しかし白老町では、訪問看護ステーションの数自体が少なく、訪問可能枠がすでに限界に近い状況です。この問題は“時間が解決してくれる”類の話ではなく、地域ぐるみの創意工夫が必要な課題だと感じています。
❷ 薬の服薬管理がむずかしい
在宅療養の中で「服薬」がいかに重大なテーマか。これは訪問診療をしていると、日々実感します。
そして白老町では、服薬支援にかけられるリソースが札幌に比べて圧倒的に少ない。支援者が少ない。薬剤師が同行できない。服薬アラームすら届かない。
でも、そんな中で見たんです。地域ならではの工夫の光を。

💡 苫小牧の市民薬局さん × 服薬支援ロボの取り組み
白老町でOD(過量服薬)を繰り返していた患者さんに対し、距離的にかなり離れている苫小牧の市民薬局さんがアプローチしてくれました。
キーワードは「服薬支援ロボ」。見た目は少しレトロな自販機のような、でも音声付きで薬の時間を知らせてくれるデバイス。
結果は大成功。この患者さんは**「音声があることで、しっかり服薬条件を守れる」**という特性があったのです。
以来、ODはゼロ、飲み忘れもなく、安定した服薬管理が実現できています。ロボットのお値段は約13万円。安くはないけれど、この安心を買えるなら、全然アリだと思いました。
🌍 地域に合った連携、地域に合ったスタイル
私はまだ白老での関わりは浅いです。でも、ひとつはっきりと感じていることがあります。
🫂 ケアマネさんと包括さんの“向き合い力”がすごい
札幌と白老の違いを率直に言うなら、**「相談に対してどれだけフルコミットしてくれるか」**です。
札幌はとにかく相談件数が多い。だから、一件あたりにかけられる時間も限られてきます。一方で白老町は人口が少ないぶん、1件1件の関係が深くなる。
困難ケースには本気で関わろうとしてくれる。正直、白老のケアマネさん・包括さんのその姿勢に、感動しています。
📩 ケアマネさんへ:訪問同行しなくても大丈夫です
私たち、**訪問診療は“ひとりでも泳げるタイプ”**です。だから同行は不要です。
連絡手段は電話じゃなくてもOK。メール・LINE・FAX・メモ・なんでも大丈夫。むしろ、やりやすいやり方でやりましょう。
「気軽に連絡してもらえる関係」こそ、逢縁スタイルの連携です。
❤️ さいごに
医療過疎、看護不足、薬の管理…白老町でこれから向き合う課題は多いです。
でもそれでも、この町には**“課題に向き合おうとする熱量”が確実にある。**
多少強めの意見をぶつけられても、ぜんぜん大丈夫です。私は離脱したりしません。拗ねたりもしません。
なぜなら、白老町で出会った医療・介護・薬局・行政の方々の姿勢が、私は大好きだから。
この町で、できることを、できる人と、できるだけ。小さな一歩から、しっかり積み上げていきます。
📞 ご相談・お問い合わせ
逢縁クリニック
白老町訪問診療担当
TEL:070-9003-3302
このままシリーズVol.3へもつなげられます!また画像の組み合わせや文章の抜粋でI
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