お薬は届くけど、安心感は届かない件
- 恭祐 昼八

- 2025年12月25日
- 読了時間: 3分
訪問診療って、「家まで処方だしにいく」じゃない。そう思う場面が、現場にいると何度もあります。
外来診療の延長線上で訪問診療をやると、起きがちなことがあります。それが、今日のタイトルの通り——お薬は届くけど、安心感は届かない、という状態です。
訪問診療が「処方の宅配」になる瞬間
たとえば、こんな形です。
聞きたいことがあるのに、患者さんが遠慮して聞けない(聞きにくい)
こちらも時間に追われて、話は聞いた“つもり”で終わってしまう
カルテだけ見て「いつも通りで」→処方DO
もちろん、忙しい現場で「効率」が必要なのは分かります。でも、この状態が続くと、患者さん側にはこう残ります。
「結局、ちゃんと診てもらえてるのかな?」「話しても変わらないなら、もういいや」
薬は届いている。でも、いちばん大事な安心感が届いていない。
医療不信の根っこは、ここにもあると思う
昨今、「赤字病院が多い」「医療が厳しい」という話題をよく聞きます。構造的な要因(人口動態、診療報酬、物価高、人材不足など)が大きいのは大前提として。
それでも現場感として、もう一つ思うことがあります。
こうした“薄い医療体験”が積み重なって、医療不信が静かに広がっているのではないか。
「何をしてくれる病院なのか分からない」「説明もなく薬だけ増える」「相談しても流される」
信頼が落ちれば、受診控えや、必要な医療へのアクセス低下にもつながる。それは巡り巡って、地域医療の体力も削ってしまう気がしています。
でも、なんでも応えるのが正義ではない
一方で、僕たちは“過剰な医療”もやりたくありません。
例えば、「土日に鼻水が出るから薬だけすぐ欲しい」「とりあえず出しといて」みたいなオファーに、何でもかんでも応えることが、本当にその人のためか。
医療はサービス業の側面もあるけれど、同時に、必要な人に必要な医療を、適切な形で届ける仕事でもある。
だからこそ大事なのは、極端じゃなくて、**“いい塩梅”**なんだと思います。
受け止めるべき不安は、ちゃんと受け止める
介入すべきリスクは、見逃さない
でも、過剰な処方や過剰な要求には、誠実に線を引く
このバランスを、チームで一緒に守りたい。
「安心感を届けたい」と思える人と働きたい
逢縁クリニックがやりたいのは、処方を届けるだけの訪問診療ではありません。
暮らしの中で、患者さんが安心して日々を過ごせるようにする。そのために、医師だけじゃなく、看護師、リハ、事務、連携先のみなさんも含めて、チームで支える。
タイトルの「薬は届くけど、安心感は届かない」に、もし共感してくれる人がいるなら。そして、“安心感を届ける側”になりたいと思ってくれるなら。
ぜひ、当院の門を叩いてください。僕たちは、そういう仲間と一緒に在宅医療をやっていきたいです。
📞 お問い合わせ逢縁クリニック
📍札幌本院:札幌市北区北33条西2丁目1-15 KANTINE
📍白老町:白老町東町4丁目6-7 白老町総合保健福祉センター(いきいき4・6)内





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