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札幌元町歯科クリニック・丹羽先生に学ぶ

先日、札幌元町歯科クリニック丹羽先生をお招きして講演会を開催しました。


実は丹羽先生、当院院長・橋本と高校の同級生。同世代ならではの熱量で、在宅現場での歯科の要(かなめ)をわかりやすく語ってくださいました。


今日の要点(3分まとめ)

  • 外来と同等レベルの歯科診療が在宅でも可能。むしろ口腔ケアと生活に直結する支援は訪問の真骨頂。

  • 札幌元町歯科クリニックは**MTM(メディカルトリートメントモデル)**を徹底。データコレクション→リスク評価→個別予防プログラム→継続管理という流れで、“治す前に、なぜそうなったかを見える化”するのが特徴。

  • 対象は通院が困難な方。原則、医療機関から概ね16km圏で訪問に対応(例外は要相談)。

  • 口腔機能低下症への介入(口腔ケア・口腔リハ)で、むせ・誤嚥・食べにくさの改善を目指す。言語聴覚士(ST)は嚥下・コミュニケーションの専門、歯科は歯科処置と口腔機能の専門。両者の協働がベスト。

MTMって何が違う?

一般的な「診察→説明→治療」に対して、MTMは先にデータを集めるのが肝。

  • むし歯・歯周病リスク(プラーク、唾液、pH など)

  • 口腔機能(乾燥、舌圧、咀嚼、舌・口唇運動、嚥下 など)

  • 生活背景(清掃状況、間食、服薬、介助量)→ そのうえで個別の予防プログラムを設計。**“二度と悪くしない”**に本気でコミットしている点が印象的でした。

「データコレクションの間に悪化しない?」という不安には、疼痛・感染・誤嚥リスクは応急介入を優先、MTMは並走で進める——とのこと。安全設計がしっかりしています。

訪問歯科でできること(外来と遜色なし)

  • プロフェッショナルケア(スケーリング、清掃指導)

  • 義歯の調整・修理、咬合のチェック

  • 口腔ケアの導入(歯磨きが難しい方へケア手順を家族・施設へ伝授)

  • 口腔リハ(舌・口唇運動、食形態・姿勢の提案)

  • 必要時の投薬・応急処置、往診後の外来ブリッジもスムーズ

こんな方は相談を

  • 通院が難しい/歯磨きがうまくできない

  • むせ・咳が長引く、口が乾く、口臭が強い

  • 食べにくい/噛みにくい、体重が落ちてきた

  • 施設入所中で誤嚥性肺炎を繰り返す

Q&A(講演で出た疑問より)

Q. 訪問と外来で診療報酬はどう違う?

A. 算定の仕組みは異なりますが、保険診療の枠内で適正に算定。個々の点数は症状・処置で変わるため、当日の説明が基本。移動負担がない価値も大きいです。

Q. 16kmって厳密?

A. 原則は医療機関から概ね16km圏。ただし、代替機関が無い等のやむを得ない理由があれば個別に調整されることも。まずは相談を。

Q. STとの違いは?

A. STは嚥下機能・コミュニケーションの訓練が専門、歯科は歯科処置と口腔機能の改善が専門。一緒に入ると最強です。

逢縁クリニックとの連携

  • 在宅医療の初診時から口腔評価をセットで提案

  • むせ・食べにくさ・口腔乾燥がある方は早期に元町歯科さんへ接続

  • 退院前カンファでも訪問歯科の導入時期を明記(Vol.2の“在宅プラン・サマリー”に反映)

札幌元町歯科クリニックはここが素敵

  • 予防ファーストの哲学と、MTMの地に足のついた運用

  • 在宅の現場に合わせた現実的な説明(家族・施設が動ける言葉)

  • “今日困っていること”への即応力+“二度と困らない”ための設計→ 在宅医として、安心して紹介できる歯科です。

最後に、丹羽先生・スタッフの皆さま、熱い学びをありがとうございました。在宅医療と訪問歯科が噛み合うと、誤嚥性肺炎は減り、食べる喜びが戻る。これからも地域一体で「口から生きる」を守る連携を続けていきます。

📞 お問い合わせ逢縁クリニック

📍札幌本院:札幌市北区北33条西2丁目1-15 KANTINE

📍白老町:白老町東町4丁目6-7 白老町総合保健福祉センター(いきいき4・6)内


 
 
 

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