【白老町で訪問診療はじめます Vol.7】
- 恭祐 昼八

- 8月30日
- 読了時間: 3分

「終末期の願いを支える」—新聞掲載のご報告と、地域で私たちが果たす役割
白老町の皆さん、いつもありがとうございます。このたび、町内紙面で**「終末期の願いを支える」というテーマで、逢縁クリニック白老の池田慎一郎医師**の取り組みをご紹介いただきました(写真の記事)。7月から本格稼働した白老拠点の訪問診療について、関心を寄せてくださる声がじわじわと広がっています。まずは取材の機会と、多くの反響に心から感謝申し上げます。
1|なぜ、いま白老で「在宅の受け皿」を強くするのか
白老は高齢化が進み、**「通院が難しくなった」「できれば家で過ごしたい」**というご相談が増えています。病床や家族の働き方が変わるなか、**入院一択ではない“第3の道”**として、在宅での療養・看取りを現実的に支える仕組みが求められています。
私たちがめざすのは、“最後まで暮らしの続きでいられる医療”。がんや心不全、認知症など疾患はさまざまでも、共通しているのは**「本人の望みと家族の安心」**を守ることです。
2|逢縁の在宅医療:できること
定期訪問+必要時の緊急対応(月1回からOK)
疼痛・呼吸苦・不眠・不安などの緩和ケア
採血や処置、薬の微調整、“やらない勇気”も含む医療判断
ACP(人生会議)の支援:望む/望まない医療、最期の場所の希望を言語化
訪問看護との24時間連携、短期入院が必要な時は病院⇄在宅のブリッジを調整
ポイントは、「治す医療」と「支える医療」を対立させないこと。つらさを減らしながら、やりたいことを続けられる時間を増やします。
3|終末期の“受け入れの時間”に寄り添う
「食べない・飲まない」「夜が不安」「点滴はした方がいい?」——終末期に近づくと、家族の迷いは大きくなります。答えを一度で押しつけるのではなく、理解→納得→選択のサイクルを一緒に何度でも回す。これが在宅医の大切な仕事です。
説明は図や例えでわかりやすく
“いま”の身体に合う治療と生活のバランスを提案
迷ったら立ち止まり、その都度最適解を更新していく
4|地域連携のお願い(病院・施設・包括・ケアマネの皆さまへ)
退院調整や方針検討で迷うケース、在宅での看取りを希望される方がいれば、早い段階からご一報ください。
退院前カンファレンスへの参加
在宅導入前のご家族説明
緊急時の連絡体制・役割分担の設計をスピード感をもって行います。今年は医師増員により、より手厚い看取り体制を整えました。地域の“受け皿”としてお役立てください。
5|白老のこれから
自然豊かなこの町で、最期まで自分らしくを選べる人を増やしたい。Vol.1〜6で重ねてきた取り組みは、少しずつ形になってきました。これからも、暮らしの現場から学び、地域の皆さんと一緒に“みとりの受け皿”を育てていきます。
「いつからお願いすればいい?」迷ったら今日からで大丈夫。短い相談から始めましょう。
📞 お問い合わせ逢縁クリニック
📍札幌本院:札幌市北区北33条西2丁目1-15 KANTINE
📍白老町:白老町東町4丁目6-7 白老町総合保健福祉センター(いきいき4・6)内
📞TEL:070-9003-3302






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