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「こういう方でも、訪問診療できますか?」——今日の相談事例

まず最初の質問はシンプルでした

「あいの里、行けますか?」


答えは、行けます


ただ、距離の話よりも、その後に続く背景がまさに在宅の難しさでした。


相談内容:情報が少ない、そして“会えないかもしれない”

今回のケース、ざっくり言うとこういう状況でした。

  • お住まいは、部屋の環境としては“なかなかボロ屋”

  • 認知症が進んでいる(認知症外来で確定診断)

  • 他の内科疾患が何があるのか、医療情報がほとんど分からない

  • 天気がいい日はふらっと外出してしまい、訪問予定を組んでも不在の可能性がある

  • 息子さんはいるが関係性が悪く、同席してもらって外出を止める…のような調整が難しい

  • ケアマネさんが同席しても、「そもそも本人がいなければ意味がない」→ “外出しないための作戦がない”

  • 年金はしっかり入っており、持ち家。支払い能力は問題ない

そして最後に、地域側からの本質的な質問。

「こういう方でも、診療に行けますか?」


当院の答え:「行けます」というより「行ってみます」

僕たちの場合、この手の相談に対しては

“行けます”というより、まず“行ってみます”というスタンスです。

在宅医療って、病院と違って「情報がそろってから始める」ことができないケースが多い。だから、まず現場に入って、状況を把握して、そこから整えていく。

医療情報が乏しくても、内科疾患は“拾いにいける”

「内科疾患がよく分からない」という点については、当院としてはこう提案しました。

  • まずは採血などで、異常がないかを拾いにいく

  • 必要に応じて レントゲン・エコー なども実施できるため、在宅でも“それなりの病気”は発見できる可能性がある

在宅医療=薬を出すだけ、ではありません。むしろ「見逃されやすい異常」を拾っていく作業が重要だったりします。

問題は「会えるかどうか」——不在ならどうする?

このケースの最大の懸念点はここでした。

訪問に行っても、本人がいないかもしれない。

ここに対して当院としては、

  • 新しい先生の枠が空いている“今のうち”は何度かトライすることも辞さない覚悟で進める

という提案をしました。

もちろん、何でも無限にリトライできるわけではありません。ただ、在宅医療の入口で「会えないかもしれない」ケースは一定数存在します。

だから、最初の段階だけは“会えるまでやってみる”という投資が必要になることもあります。

次のステップへ

結果として、今回のケースは「次のステップへ進む」ことになりました。

ここから先は、

  • 実際に会える曜日・時間帯の見立て

  • 外出パターンの把握(近所の行き先など)

  • 介護サービスの組み立て

  • 必要なら見守りや生活支援の導入

といった、医療と介護の“共同作業”になっていくと思います。

在宅医療は「整っていない人」に入っていく医療

今日の相談で改めて思ったのは、在宅医療って、

  • 情報がない

  • 支援がない

  • 連絡がつかない

  • 会えない

  • 家族関係も難しい

みたいな、“整っていない状態”にこそ入り込んでいく医療なんだということ。

だからこそ、最初から完璧に条件が揃っていなくても、「とりあえず一回見てみる」ことに価値があると思っています。

同業の皆さんも、似たケースがあったらぜひ知恵を共有してください。こういう事例こそ、地域で支え方を考える価値があると思っています。

📞 お問い合わせ逢縁クリニック

📍札幌本院:札幌市北区北33条西2丁目1-15 KANTINE

📍白老町:白老町東町4丁目6-7 白老町総合保健福祉センター(いきいき4・6)内


 
 
 

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