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「病院に行くほどじゃないけど、なんかつらい…」不定愁訴とは?よくある症状と、訪問診療でできること

はじめに

「なんとなくだるい」「眠れない、食欲がない、でも検査しても異常なし」こうしたはっきりとした原因の見えない不調を、「不定愁訴(ふていしゅうそ)」と呼びます。

特にご高齢の方ではよく見られるもので、体と心、生活環境が複雑に絡み合って起きているケースも少なくありません。

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👵訪問診療でよく聞く“なんとなく”の訴え

私たちが実際にお宅に伺って聞くことが多い不定愁訴には、こんなものがあります:

  • 「最近、なんとなく元気が出ない」

  • 「夜中に何度も目が覚める」「眠れない」

  • 「食事の味が薄く感じる、食欲がない」

  • 「足がだるい」「むくんでいる気がする」

  • 「イライラする」「気持ちが落ち着かない」

  • 「人と話すのがおっくう」「誰とも会いたくない」

  • 「あちこち痛い」

  • 「足がむずむずする」

  • 「この薬が体に悪さをしている」

  • 「上の階で人が死んでる」


これらは単なる“加齢”や“気のせい”と片づけられがちですが、背景に病気が隠れていることも少なくありません。


🩺 不定愁訴の原因は「複数の小さな問題」の積み重ねかも

たとえば、

  • 薬の副作用(実は3剤以上でぐったり…)

  • 睡眠リズムの乱れ

  • 孤独・不安

  • 軽度のうつ症状

  • 運動不足や筋力低下

  • 慢性疾患の微妙な悪化(心不全、貧血など)

など、いくつかの要因が重なって体調を崩すことがあります。こうしたときこそ、じっくり話を聞ける訪問診療の出番です。


💡「検査は異常なし」で終わらせない医療を

病院での検査結果に異常がなくても、「でも、つらさは本人にしかわからない」ということがありますよね。

訪問診療では、生活環境や日々の体調の変化も含めて診ることができます。ちょっとした声かけや、薬の調整だけで改善することも少なくありません。


🏠「困ったら相談していいんだ」と思える場所に

「病気じゃないから相談しちゃいけない」なんてことはありません。不定愁訴こそ、“病気未満”の段階でのケアがとても大切です。

在宅医療には、病気だけでなく「生活と心の医療」が含まれています。「ちょっと気になるけど様子見で…」と思っている方がいたら、ぜひ一度ご相談ください。


⚠️ すべてに“すぐに完璧な答え”が出せるわけではありません

私たちは、患者さんの「なんとなくつらい」「これって歳のせい?」という声に真摯に向き合うように心がけています。ただし、すべての不定愁訴に対して、すぐに原因を特定して解決できるとは限りません。

「医学的な対応が難しいケース」や、「しばらく様子を見るしかないケース」もあります。それでも、“話してよかった”“わかってもらえた”という実感が、不調の軽減につながることもあります。



 
 
 

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