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「薬は家まで」訪問薬剤連携のメリット

通院が難しくても、薬の管理は置き去りにしない。


訪問診療と薬局がタッグを組む「訪問薬剤連携」は、患者さんの“飲める・続けられる”を家で支える仕組みです。札幌・白老・苫小牧エリアで在宅医療を展開する私たち逢縁クリニックは、地域の薬局と連携し、ご自宅や施設での服薬管理を標準化しています。本記事では、その具体的なメリットや導入の流れ、費用の考え方まで分かりやすくご紹介します。


訪問薬剤とは?

薬剤師がご自宅や施設を訪問して、

  • お薬のセット(一包化・週/日ごと仕分け)

  • 残薬確認と調整(残薬活用・過剰処方の是正)

  • 飲み合わせ・副作用チェック(減薬の提案含む)

  • デバイス指導(吸入器・自己注射・貼付薬 等)

  • 保管・在庫・廃棄のルール整備

  • 診療チームへの報告・提案(フィードバック)

を行う在宅支援です。介護保険の居宅療養管理指導や医療保険の在宅患者訪問薬剤管理指導等で提供され、計画書と記録、医療・介護職との情報連携がセットになっています。

こんな方におすすめ

  • 🚶‍♂️通院が難しい:移動に介助が必要、待ち時間が負担

  • 💊薬が多い/変更が頻回:5剤以上、処方追加・中止が多い

  • 🧠認知症・精神症状:飲み忘れ・重複内服が起きやすい

  • 🫁吸入/注射/貼付の手技が必要:COPD・喘息、糖尿病、疼痛管理

  • ☠️在宅緩和ケア・麻薬管理:貼付薬/内服の調整や副作用対策

  • 🧪経管栄養・嚥下障害:粉砕可否、剤形変更の検討

  • 🏥退院直後:病院→在宅の“薬の引き継ぎ(薬剤サマリー)”が必要

連携で得られる主なメリット

患者さん・ご家族

  • 飲み間違い・飲み忘れの予防(一包化・セット化・見える化)

  • 残薬の削減でムダな費用や混乱を回避

  • 副作用の早期発見減薬(デプレスクリプション)の提案

  • 在宅緩和ケアの安心感(夜間・休日の運用設計、予備薬の確認)

施設(有料/サ高住/グループホーム等)

  • 配薬・記録の業務負担を軽減(週間セット、帳票類の整備)

  • ヒヤリ・ハットの減少(二重チェック体制)

  • 急変時の持参薬・指示の標準化(連絡ルートと持参リスト)

医療者(医師・訪問看護)

  • 処方のPDCAが回る:服薬実態を可視化→処方を適正化

  • 在宅の“実行力”が上がる:吸入/注射/貼付の継続率改善

  • 情報の一本化:処方歴・残薬・副作用報告がタイムリー

逢縁クリニックの訪問薬剤連携(札幌・白老・苫小牧)

  • 医師・看護・薬剤師の三者連携:必要時は同行訪問で方針を即決

  • ICT連携:服薬情報提供、写真/動画でセット状況を共有

  • 緩和ケア対応:麻薬・便秘対策・悪心コントロールの細やかな調整

  • 手技サポート:吸入器・自己注射・貼付薬の“できる化”支援

  • 退院時の継ぎ目ゼロ:病院薬剤サマリーを在宅に橋渡し

導入の流れ(最短・かんたん)

  1. ご相談(患者さん/ご家族/ケアマネ/施設ご担当者)

  2. 適用確認(介護保険 or 医療保険、訪問要件、頻度)

  3. 計画作成(目標:残薬◯%削減、誤薬ゼロ等のKPI設定)

  4. 初回訪問(現状把握:薬歴・残薬・保管・手技・生活動線)

  5. 定期訪問(セット化・教育・記録・副作用/相互作用チェック)

  6. フィードバック(医師・看護へ提案、処方見直し)

  7. 見直し(目標達成度評価、頻度/方法の最適化)

料金・保険の考え方

  • 保険適用:原則、介護保険の居宅療養管理指導または医療保険の在宅患者訪問薬剤管理指導で提供されます。

  • 自己負担:保険種別や負担割合(1〜3割)で異なります。

  • 交通費:制度内サービスは原則、別途徴収のない設計が基本です。

  • 個別の条件(施設種別、負担割合、訪問頻度)で変わるため、具体的な自己負担額は個別にご案内します。

※制度・点数は改定されることがあります。最新の適用可否や負担額は、当院・連携薬局へお気軽にお尋ねください。

ミニケース

  • Case 1:多剤・ふらつきが減った 9剤内服→重複や不要薬を見直し6剤に減薬。一包化と服薬カレンダーで飲み忘れゼロ。ふらつき・便秘が改善し転倒もなくなりました。

  • Case 2:在宅緩和で“痛みの波”を平準化 貼付オピオイドの増減幅を小刻みに調整。便秘対策をセットで導入。夜間の不安が軽減し、看取り期まで穏やかに過ごせました。

よくある質問

Q.「配達」と「訪問薬剤」は何が違う?

A. 訪問薬剤は計画・記録・評価(PDCA)と多職種連携が前提。単なる届け物ではなく、服薬の安全と継続を設計します。

Q. ケアマネさんがいなくても大丈夫?

A. 介護保険の場合はケアプランに位置付けるのが基本です。医療保険での実施もケースにより可能。まずはご相談ください。

Q. 家族が配薬できているが、訪問の必要ある?

A. 変更が頻回・多剤・副作用疑い・在宅緩和などは専門管理の価値が高いです。必要な時だけの関与も設計できます。

Q. 施設でも利用できる?

A. 可能です。施設の運用(カート方式/配薬時間/記録様式)に合わせて**“現場が回る仕組み”**をご提案します。

まずはご相談ください

  • 「残薬が山積み」「飲み忘れが多い」「退院後が不安」——そんな時こそ、訪問薬剤連携の出番です。

  • 逢縁クリニックは訪問診療×訪問看護×薬局の三位一体で、安全・ラク・続けられる服薬をデザインします。

お気軽にお問合せください。最適な連携薬局もこちらでコーディネートします。

📞 お問い合わせ逢縁クリニック

📍札幌本院:札幌市北区北33条西2丁目1-15 KANTINE

📍白老町:白老町東町4丁目6-7 白老町総合保健福祉センター(いきいき4・6)内


 
 
 

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診療時間 月〜金 9:00~17:00

北海道札幌市北区北33条西2丁目1-15 KANTINE 2-3F

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