うちで働くことを考えている方へ——定着のための“正直ガイド”
- 恭祐 昼八

- 9月25日
- 読了時間: 4分
まず最初に。私たちは採用より定着を大切にしています。ヒアリングした多くの紹介会社さんからも、
「夜勤がきつい→転職→給与が下がって続かない」
「思っていた業務と違う→早期離職」
といった現実を何度も聞きました。ここを正面から共有し、最初からミスマッチを減らすための“正直ガイド”です。
給与と働き方の前提(率直に)
夜勤が高収入なのは、時間の切り売りという側面が強いからです。夜勤がない働き方では、同じ水準の給与になりにくい現実があります。
それでも当院でより高い水準を求める方には、勤務形態の調整(例:4週6休など)で基本給の底上げを提案できます。負荷・責任範囲との納得できるトレードオフを一緒に設計します。
「休み多め・負荷控えめ・給与高め」を全部同時に満たすことは難しい。どこを優先したいかを面談で擦り合わせます。
よくある“ギャップ”と当院の向き合い方
1)「ケア」に集中できない
現実:運転、連絡・調整、スケジュール管理、記録、物品管理——直接ケア以外の時間が大きな割合を占めます。
当院の工夫:ルート設計・記録テンプレ・定型連絡文・物品補充動線など、事務×オペレーションを仕組み化して“ケア時間”を増やします。
2)医療外スキルと身体的負担
現実:自ら運転、冬道や悪天候、整っていない住環境、現場でのIT機器操作。
当院の工夫:安全運転・冬季対策の教育、機材の標準化、2名体制での難件同行、無理のない担当設計。
3)判断力と責任の重さ
現実:医師診察中の観察・報告で方針が変わります。臨時往診や物品準備の即時判断も求められます。
当院の工夫:観察→報告→提案の型(SBAR)を全員で共有。ナース単独で迷わないよう、チャット/電話で即相談できる設計。
当院が“続けやすい”理由(他の訪看単独モデルとの違い)
指示確認が圧倒的にスムーズ:
訪問看護だけだと「主治医にいつ連絡がつくか不明」→次の一手が止まる。
当院はクリニックと同一チーム。その場で医師と連携し、当日〜翌日の処方・再訪まで決められます。
在宅の“山”をその日〜翌日に下げる:
疼痛・不眠・脱水・便秘など、いま困っていることを即応で解決。家族の不安も同時に軽減します。
教育と伴走:
同行訪問、症例レビュー、ミニ勉強会(疼痛・BPSD・褥瘡・感染)を定期運用。
「独りにしない」相談体制(当日レスのチャット/電話)。
仕事内容の実像(入職前に必ず読む項目)
運転:市内全域。冬季は時間・ルートに余裕を持ち、安全最優先。
連絡・記録:多職種(ケアマネ・薬局・リハ・デイ)との連携が日常。記録はテンプレ活用。
環境対応:段差・狭小・衛生環境が整っていないお宅も。持ち込み物品と感染対策の基本を反復します。
判断:バイタル・疼痛・水分・便通・睡眠の変化を言語化し、医師へ提案できる力。
定着のための“約束事”
リアルを隠さない採用:面談で“きれいごと”を言いません。できること/できないことを明確に。
見学・同行で納得:応募前後に同行見学を推奨。合う・合わないを双方で確認します。
役割と報酬の紐づけ:オンコール・難件対応・教育担当など追加責務は手当で可視化。
働き方の選択:常勤/非常勤、オンコール関与度、4週6休など負荷と報酬のバランスを設計。
自己診断チェック(10問)
運転に抵抗はない/冬季の安全運転に自信がある
予定外の変更が起きても落ち着いて対応できる
チャットや電子カルテなどITツールの活用に前向き
記録・連絡・調整もケアの一部と捉えられる
家庭環境が整わない場でも衛生・安全を守れる
観察→報告→提案の型で医師に伝えるのが得意/伸ばしたい
見守り・ACP・家族支援に時間をかけたい
夜間対応や難件には段階的に挑戦したい
負荷と報酬のトレードオフを理解し、選べる
チームで悩みを共有し、学び合いたい
半分以上が“はい”なら、当院の働き方と相性が良いはず。まずは見学からどうぞ。
よくある質問
Q. 夜勤がない分、収入が不安です。A. 勤務形態の調整(例:4週6休)や役割手当で底上げが可能です。無理のない設計を一緒に考えます。
Q. 訪問は未経験ですが大丈夫?A. 同行・ミニ勉強会・当日レスの相談体制があります。独りにしません。
Q. クリニック業務もやらないといけない?A. 「請け負う」ではなく同一チームで連携するイメージ。医師との距離が近く、指示確認が速いため、看護の判断と動きが止まりません。
最後に
ここに書いた現実に共感し、それでも在宅でやりたい方を、私たちは心から歓迎します。採用より定着。 そのために、最初から正直にお話しします。
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