仲介業者さまへ|私たちが本当に“ご一緒したい”紹介パートナー像
- 恭祐 昼八

- 9月10日
- 読了時間: 4分
まず最初に——当院は仲介を否定しません。むしろ、多くの人材データを保有し、広いネットワークで候補者に出会わせてくれる存在として高く評価しています。私たちも積極的に活用したい気持ちがあります。
一方で、採用の現場で実際に起きている“もったいない”ミスマッチがあり、ここを一緒に乗り越えられるパートナーと組みたい。その想いから、本記事に当院が「最低限ここは共有してほしい」基準をまとめます。
お願い:本記事の内容に同意・実行いただけない場合は、恐れ入りますがお問い合わせはご遠慮ください。(お互いの時間を大切にするための線引きです)
私たちの不安(実体験に基づく3点)
テキトーな紹介の懸念 求人票を表面的に当て込んだだけの推薦。現場要件(運転・オンコール可否・訪問経験・移動耐性など)への理解が浅い。
「なぜ当社とマッチ?」の説明不足 スキルの羅列のみで、当院の組織・ミッション・運営モデルにフィットする理由が書かれていない。
ミスマッチ防止策が見えない 離職理由・働き方の希望・通勤動線・家族事情・収入期待などハードルの事前調整が不十分。
紹介会社=外部の“人事部”です
当院は、紹介会社の皆さまを社外の人事部の一員と捉えています。採用する側の気持ちに立てば、下記は当然クリアしてほしいポイントだと考えています。
1. 事前ヒアリングで把握いただきたい事項
現場要件:運転の可否、訪問件数の目安、オンコール・夜間出動、担当エリア(札幌市内全域 など)
スキル要件:在宅経験、急変対応、看取り、医療保険・介護保険の理解、ICTツール習熟
働き方要件:常勤/非常勤、シフト、土日祝の関与度合い、時短・副業の扱い
カルチャーフィット:患者・ご家族への姿勢、多職種連携、学習意欲、柔軟性
というか僕なら半日でも同行して研究しますけどね(実際してたし)
2. 推薦時に必須の“3点セット”
候補者サマリー(400〜700字):強み・弱み・当院とのマッチ理由(※「なぜ当社か」を必ず明記)
リスクと対策:離職理由、通勤・家庭事情、オンコール可否などの懸念点と当人の対策案
定着プラン:過去の離職理由の傾向から定着するためのプランニングくらいしてみてほしい
3. ミスマッチを減らす“現場チェックリスト”
①車の運転に抵抗なし/降雪期の移動イメージ共有済み
②訪問件数のレンジ・1件あたりの平均時間・移動時間の現実感を説明済み
③看取り・緊急時の関わり方を本人の言葉で確認
④給与だけでなく人件費率や事業構造への理解を面接前に共有
⑤夜間トイレ動線=患者宅の安全配慮など、在宅ならではの視点に共感がある
料金に関する考え方(とても大事)
訪問看護・訪問診療は、1件あたりの出来高・移動・待機・緊急対応を内包するビジネスです。そのうえで、人件費率や諸経費の目安を踏まえたうえで採用予算を組むのが現実です。
結論:高止まりの紹介料は、現場の教育・備品・処遇改善の余地を削ります。
当院は持続可能性を最優先に、成功報酬や返金条件を含む“総コスト”を現実的なレンジに収めたいと考えています。
相場より大きく乖離するご提案はお受けできません。予算レンジは面談で率直に開示します。
ここを“理解した上で一緒に走ってくれる”仲介さんと長くお付き合いしたいです。
こんなパートナーに出会いたい
情報を取りに来る姿勢:記事・HP・SNS・ブログ・勉強会スライドを読み込み、質問してくる
市場知見の提示:近隣相場・候補者動向・競合比較などを、私たちの意思決定に役立つ形で整理
長期目線:単発成約ではなく、定着率・再現性で評価される関係を志向
透明性:候補者とのやりとりを隠さない。難しい点も早めに共有
スピード×質:紹介数より精度を重視。合わない場合は“紹介しない”判断ができる
お断りするケース
求人票の表層でのキーワード当て込みや、候補者の同意なきレジュメ横流し
「なぜ当社か」の説明が毎回ゼロ
紹介料のみを起点にした交渉で、事業の持続可能性や定着に無関心
本記事を未読と思われる内容の問い合わせ
最後に
私たちは、仲介を“否定”しません。ただし、現場と患者さんのためになる紹介だけが、結果として組織も候補者も幸せにします。この記事の基準に共感し、一緒に伴走いただける紹介会社さまと、長くお付き合いしたいです。
仲介業者様への記事読みましたと伝えていただけると話はまず聞きます
📞 お問い合わせ逢縁クリニック
📍札幌本院:札幌市北区北33条西2丁目1-15 KANTINE
📍白老町:白老町東町4丁目6-7 白老町総合保健福祉センター(いきいき4・6)内






コメント