在支診って何?——「24時間365日対応」の重みと、発信の責任【在宅医療コラム】
- 恭祐 昼八

- 11月16日
- 読了時間: 4分
在支診(在宅療養支援診療所)は、通院が難しい方に計画的な訪問診療を提供し、24時間365日の連絡・往診・訪問看護・緊急入院の連携までを整えた診療所のこと。制度上は「単独型」「連携型」があり、どちらも**“切れ目ない在宅医療”を地域で担う**前提です
在支診のキホン(超要約)
24時間の連絡体制:患者・家族・施設からの連絡を常時受ける。
24時間の往診体制:必要時は夜間・休日でも往診できる仕組み。
24時間の訪問看護体制:看護の緊急訪問が可能。
緊急入院の受け皿:後方支援病院等との連携を確保。
年1回の実績報告やACP(意思決定支援)の指針整備なども義務化に近い水準で明文化。(2024年度改定資料より)厚生労働省
要するに「夜も休日も“誰か”が責任を持って動ける体制」が名乗る前提です。連携型で満たしてもOKですが、穴のない運用が求められます。
「管理料」は“体制が担保されている”という約束
在宅医療の柱である**在宅時医学総合管理料(在医総管)/施設入居時等医学総合管理料(施設総管)**は、計画的な医学管理+常時の対応体制を前提に評価されています。例えば、常時往診を行う体制等を確保している場合の各種加算(在宅療養移行加算 ほか)が規定されています。つまり請求=体制の対外的な約束でもあります。
管理料は10割計算で4万円~5万円前後になるので安い金額ではないですし、この金額は税金から賄われています
それなのに…「〇曜日は対応していません」?
近年、在支診を名乗り管理料を算定しながら、「〇曜日は往診できません」「夜間は出ません」と読める発信が散見されます。これは制度の趣旨と患者の期待を損ないかねません。24時間体制は自院単独で張り付く**ことを意味しませんが、どの曜日・時間も“連絡→判断→対応(往診/訪看/搬送判断)”が途切れないことが要件です。穴があるなら、連携再構築・種別見直し・広報の修正が必要です。
「連携型だから自院は休みでもOK」ではありません。連携で満たすなら、その“連携がいつでも動く”ことを患者に明確化するのが発信の責任です。
正しい“在支診の名乗り方”チェックリスト(対外発信用)
夜間・休日の連絡先(一次受け・折返し時間・緊急時ルール)を明記
往診/訪看/救急連携の分担(自院 or 連携先)を明記
対応不能なケース(例:高度画像検査が必要等)と連携病院への導線を明記
在宅でできること/できないことの表を公開
ACP(人生会議)の方針と、看取りの体制を説明(上記は2024年度改定の要件整理にも沿った内容です)
利用者・ご家族が確認すべき3点(保存版)
夜・休日の電話はどこにつながる? 誰が折り返し、いつ判断される?
往診が必要になったら“実際に来る”のは誰?(自院 or 連携先)
入院が必要な時のルートは? 後方支援病院名と搬送手順は?→ 3点が即答できれば、24時間体制の実効性は高いといえます。
逢縁クリニックの宣言(Transparency Policy)
24時間連絡→往診/訪看/搬送判断の無停止運用(連携含む)
入院・外来・在宅の比較表を初回説明で提示(メリデメを同じ粒度で)
セカンドオピニオンは常に歓迎。紹介状は事実のみを中立に記載
看取りの体制とACPを前もって共有(迷わない夜のフロー)—制度の要件と患者の期待に、運用と情報公開で応えます。厚生労働省
まとめ
在支診は「名乗ること」自体が目的ではありません。24時間365日、患者さんが“家で治療を続けられる”という約束を地域で守る仕組みです。発信はその約束の窓。曜日限定・時間限定に読める表現は、制度の趣旨と信頼を削ります。私たちは、運用の穴を作らず、情報も透明に。それが在支診の責務です。
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