続編|低血糖って何が危ない?—在宅での見分け方・今すぐの対処・再発させないコツ
- 恭祐 昼八

- 2 日前
- 読了時間: 3分
更新日:1 日前
前編はコチラ:血糖値について
まずは3行まとめ
低血糖=血糖70mg/dL未満(目安)。54mg/dL未満は要注意レベルで、転倒・不整脈・意識障害のリスクが上がります。
手が震える・冷や汗・動悸・強い空腹・ぼんやり・ふらつき・眠気はサイン。迷ったら測る/食べるが原則。
当院は在宅で**測定・お薬調整・教育(家族向け含む)**まで伴走。再発を減らす“あなた仕様”の計画をつくります。
今すぐの対処(15-15ルール)
可能なら血糖を測る(迷ったら測る前に“食べる”でOK)。
素早く吸収される糖質15gをとる。例:
ブドウ糖タブレット 4〜5錠(1錠3–4g)
100%果汁ジュース 約150mL
砂糖 大さじ1(またはスティック砂糖3本)を水で
コーラ等(ダイエット飲料は不可)150mL
15分後に再測定→まだ低い/症状が残るときはもう一度15g。
次の食事まで時間がある/運動の予定がある場合は、ビスケットやパン等で補食。
NG例
脂肪の多いチョコレートやアイスは吸収が遅く対処に不向き。
意識が悪い時は口から与えない(誤嚥リスク)。横向きに寝かせて救急要請、家族は**グルカゴン製剤(注射/点鼻)**を使用。
よくある原因
薬の効き過ぎ:インスリン、SU薬(グリメピリド/グリベンクラミド/グリクラジド)、速効型分泌促進薬(グリニド)
食事・運動のズレ:食事量が少ない、遅れた、抜いた/運動量が多かった
飲酒:就寝前の飲酒は夜間低血糖の原因に
腎機能低下・体重減少・発熱後:薬の代謝が変わりやすい
併用薬:β遮断薬などで動悸や震えが出にくく気付きにくいことも
低血糖が起きにくい薬:メトホルミン、DPP-4阻害薬、SGLT2阻害薬、α-GI、チアゾリジン、GLP-1製剤(ただし併用状況により変動します)。
夜間(睡眠中)の低血糖に注意
悪夢・寝汗・朝の頭痛やだるさ、起床時血糖の乱高下は手がかり。
可能なら就寝前や深夜の測定/**CGM(持続血糖測定)**の警報を活用。
夕食が軽い・遅い日は就寝前に補食(牛乳+クラッカー等)を検討。
再発させない5つのコツ(在宅版)
測るリズムを決める(朝食前+症状時/運転前後/就寝前 など)。
補食を常に携帯(ブドウ糖、ジュース紙パック)。家・車・枕元に分散配置。
お酒は控えめに(寝る前は特に)。
運動前後の“ひと口”を習慣化。長時間の外出は補食を持参。
薬の“減らし方”を医師と共有(腎機能・食事量・季節で用量を可変)。
受診・相談の目安(赤信号)
週1回以上の低血糖、または介助が必要な重症低血糖が1回でも
夜間に繰り返す/転倒・外傷を伴う
最近食事が細い/体重減少/腎機能が落ちてきた
運転・危険作業の前後に症状がある
当院でできること
在宅での指導セット:症状チェック表、15gリスト、家族向け対応手順
薬の見直し・デイインテンシフィケーション(高齢・腎機能低下・フレイルに合わせて目標を再設定)
CGM(リブレ/Dexcom等)の導入支援と警報設定
グルカゴン備蓄と使用訓練(注射・点鼻)
訪問看護・薬局と連携し、同日〜翌日の初動で再発を減らす運用に
目標血糖・HbA1cは年齢・合併症・低血糖リスクで“あなた仕様”に調整します。無理のない安全第一のコントロールをご一緒に。
まずはご相談を
「夜にフラつく」「最近よく冷や汗が」「数値が安定しない」——質問からでOK。最短で“今日の山”を下げる手当てと、再発を防ぐ計画をお作りします。
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本記事は一般的な解説です。診断・治療は診察のうえ個別最適化します。






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