血糖値が高いと何が起きる?——在宅医がやさしく解説
- 恭祐 昼八

- 9 分前
- 読了時間: 3分
まずは3行まとめ
血糖が高い状態(高血糖)が続くと、体の水分が奪われてだるい/喉が渇く/尿が増えるなどの不調が出ます。
数か月〜数年と放置すると、眼・腎臓・神経・血管にダメージが蓄積し、視力低下・腎不全・しびれ・心筋梗塞/脳梗塞のリスクが上がります。
高血糖は原因を整えれば必ず下げられます。 当院は在宅で検査・処方調整・生活サポートまで一気通貫で対応します。
「高血糖」ってどんな状態?
食事で入った糖(ブドウ糖)が細胞に取り込まれず、血液中に余っている状態です。目標値は年齢・体調で変わりますが、目安として
空腹時:おおむね80–130 mg/dL
食後2時間:180 mg/dL未満が一般的な目標の一例です(※個別に決めます)
すぐ起きやすいこと(数時間〜数日)
口渇・多尿・夜間頻尿(体が糖を尿に流して水分も一緒に捨てるため)
だるさ・眠気・頭が回らない(脳のエネルギー利用が不安定に)
脱水→便秘・足がつる・血圧変動
傷が治りにくい/感染が増える(尿路感染・カンジダ・皮膚トラブル など)
危険な急性状態(赤信号)
高浸透圧高血糖症候群(HHS):強い脱水・意識もうろう・けいれん など
ケトアシドーシス(DKA):吐き気・腹痛・呼吸が荒い・甘いにおいの息 など→ いずれも救急受診が必要です。
放っておくと起こること(数か月〜数年)
細い血管(細小血管)の合併症
網膜症:視力低下・失明の原因に
腎症:尿たんぱく→腎機能低下→透析リスク
神経障害:しびれ・痛み・感覚低下、自律神経障害(立ちくらみ・便秘/下痢・発汗異常)
太い血管(動脈硬化)の合併症
心筋梗塞・狭心症/脳梗塞/下肢動脈閉塞
足潰瘍・壊疽(傷に気づきにくく治りにくい)
生活の質(QOL)への影響
不眠・集中力低下・気分の落ち込み
歯周病・嚥下や栄養の乱れ→サルコペニア・フレイル
高血糖の“よくある原因”
食事量・タイミングの偏り(夜に集中、甘い飲料 など)
運動不足・寝不足・ストレス
発熱・感染症(体が糖を作り出す)
薬の影響(ステロイド、利尿薬の一部 ほか)
のみ忘れ/インスリン量のミスマッチ
今日からできるセルフケア(在宅版)
水分をこまめに(糖分のない水・お茶を目安に)
主食・主菜・副菜を3食で分散(夜にドカ食いしない)
歩く回数を増やす(1回10分×2–3回でも効果)
体調メモ(食事・薬・血糖・体調変化を簡単に記録)
足の観察(毎日チェック:傷・水虫・靴ずれ)
こんな時は早めにご連絡ください(受診の目安)
血糖が250–300 mg/dL以上の状態が1〜2日続く
発熱・咳・下痢・尿の痛みなど感染症状を伴う
強い口渇・多尿・吐き気・急な体重減少・意識がぼんやり
傷が赤い/膿が出る、足の痛み・しびれが悪化
当院でできること(在宅で完結)
在宅採血:HbA1c・腎機能・脂質・炎症反応、尿アルブミン
尿検査・フットチェック・血圧/体重評価
お薬の見直し(のみ時間の調整、内服→インスリン/GLP-1の追加・切替 など個別に)
連携体制:訪問看護・薬局と同日〜翌日の初動、栄養・口腔・フットケアの支援
外来/病院連携:眼科・腎臓内科・循環器科・フットケア外科へ迅速紹介
目標値や治療方針は年齢・合併症・低血糖リスクで変わります。無理のない“あなた仕様”をご一緒に作ります。
まずはご相談を
「最近、喉が渇く・トイレが近い」「数値が安定しない」——質問からでOKです。最短で“今日の山”を下げる方法をご提案します。
📞 070-9003-3302
✉️ o-en@o-enclinic.com対応エリア:札幌市内全域/白老町/苫小牧
📞 お問い合わせ逢縁クリニック
📍札幌本院:札幌市北区北33条西2丁目1-15 KANTINE
📍白老町:白老町東町4丁目6-7 白老町総合保健福祉センター(いきいき4・6)内
本記事は一般的な解説です。診断・治療は診察のうえ個別に判断します。





コメント