訪問看護と訪問診療の違い:役割分担と併用パターン(在宅医療の基本)
- 恭祐 昼八

- 5 日前
- 読了時間: 4分
「訪問看護と訪問診療って何が違うの?」
「どっちか一つでいい?」
「両方入れると何が変わる?」
在宅医療では、この2つを混同してしまうと、支援がうまく組めなかったり、家族の負担が増えたりします。この記事では、訪問看護と訪問診療の違いを整理し、役割分担とよくある併用パターンを分かりやすくまとめます。
まず結論:訪問診療=医師、訪問看護=看護師(ただし連携が前提)
訪問診療:医師が計画的に自宅へ訪問し、診療(診断・治療方針・処方など)を行う
訪問看護:看護師が自宅へ訪問し、療養生活を支える(観察・ケア・指導・医師への報告など)
イメージとしては、医師が「方針を決める」/看護師が「日々を支える」 です。
訪問診療(医師)が主にやること
定期診察(状態評価、病状の説明、方針決定)
処方・薬の調整(増減、変更、減薬など)
検査の指示・結果の判断(採血、心電図など)
点滴・注射などの医療行為(必要時)
診療情報提供書、主治医意見書などの医師文書(目的により)
緊急時の判断(往診の必要性、搬送の要否)
看取り・緩和ケアの方針決定
訪問看護(看護師)が主にやること
日々の状態観察(バイタル、食事、排泄、むくみ、呼吸状態など)
服薬管理支援(飲めているか、飲み忘れ、薬の効果副作用の確認)
清潔ケア、皮膚ケア、褥瘡ケア(床ずれ)
カテーテル・胃ろう・ストーマなどのケア(医師の指示のもと)
点滴管理や注射(指示の範囲で)
ご家族への介護指導・不安の受け止め
変化があったときの医師への報告・相談(ここが超重要)
看取り期の支援(家族支援含む)
ここがポイント:訪問看護は「医師の指示書」が必要
訪問看護(医療保険での訪問看護)には、基本的に主治医の訪問看護指示書が必要です。つまり、訪問看護は単独で完結するというより、医師(訪問診療 or 外来主治医)とセットで成り立ちます。
よくある併用パターン(現場で多い形)
パターン1:訪問診療+訪問看護(王道・最も安定)
おすすめ度:高い
医師が定期的に方針を決める
看護師が日常の変化を拾う
変化があれば医師へ共有→薬調整や往診判断が早い
慢性疾患、認知症、老衰、がんの緩和ケア、看取りなど、幅広くこの形が強いです。
パターン2:外来主治医+訪問看護(訪問診療なし)
おすすめ度:状況次第
外来通院はなんとかできる
でも在宅でのケアや観察が必要(褥瘡、服薬管理など)
ただし、通院が難しくなってきたら訪問診療へ切り替えると負担が減ります。
パターン3:訪問診療のみ(訪問看護なし)
おすすめ度:条件付き
状態が安定している
介護力が高い(家族や施設がしっかり)
医療処置が少ない
この場合でも、急変時の初動が弱くなることがあるので、必要に応じて訪看導入が有効です。
パターン4:訪問看護が多め+訪問診療は少なめ(医療依存度高め)
おすすめ度:高い
心不全・呼吸器疾患で状態変化が出やすい
がんの症状緩和
褥瘡や医療処置が必要
服薬管理が難しい
看護師が“変化を拾う頻度”を上げることで、入院や救急搬送を減らせることがあります。
どっちを先に入れるべき?(迷った時の目安)
通院が難しい/受診が成立しない → 訪問診療を検討
自宅でのケアや観察が必要/家族が不安 → 訪問看護を検討
看取りや緩和ケアを考えている → ほぼ「両方」がおすすめ
まとめ:役割分担が噛み合うと、家が“安全な療養場所”になる
訪問診療=医師が診断・治療方針・処方
訪問看護=日常の観察・ケア・家族支援・変化の早期発見
併用すると、在宅医療は格段に安定しやすい
「うちはどの組み合わせが良い?」は病状や介護力で変わります。状況を教えていただければ、医療と介護の全体像の中で、現実的な併用パターンをご提案します。
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