訪問診療の対象って、実はもっと広い。―「通院できている=通院が容易」ではありません
- 恭祐 昼八

- 1月20日
- 読了時間: 3分
訪問診療って、寝たきりの人や末期がんの人が対象ですよね?」ケアマネジャーさんやご家族から、こう聞かれることがよくあります。
でも実際の現場では、訪問診療の対象はもっと広いです。なぜなら、制度上の考え方はシンプルで、基本は
「継続的な診療が必要で、ひとりで通院が困難な方」
だからです。疾患名で線を引くというより、通院の困難さがポイントになります。
「通院できている人」は対象外?…実はそこが落とし穴
ここで誤解が生まれやすいのが、
“通院できている” = “通院が容易”ではない、という点です。
例えば、制度の考え方として「少なくとも独歩で、家族・介助者の助けなしに通院できる方」は、通院が容易とみなされ、訪問診療の対象になりにくい(算定できない)とされています。
逆に言うと、そこに当てはまらない人は、想像以上に多いんです。
介護タクシーが必要な時点で、訪問診療の“ど真ん中”になり得ます
「介護タクシーを使えば通えるから、訪問診療じゃない」…ではなく、
介護タクシーを使わないと通えないこの時点で、通院の負担はかなり大きいはずです。
乗り降りに介助が必要
車椅子で移動が必要
待ち時間に耐えられない(体力・認知機能)
帰宅後にぐったりして数日寝込む
こういう方は、まさに「通院が困難」の文脈に入ってきます。
「対象が多い」と感じる、よくある具体例
ケアマネさんが想像するより対象が広い理由は、日常の“通院困難”が多様だからです。
例:こんな時は、訪問診療を検討しやすいです
家族が仕事を休まないと通院できない(付き添い前提)
車椅子/歩行器で、移動に時間と介助が必要
認知症で、受診当日に外出して行方が分からなくなる/受診自体が成立しない
パーキンソン病や脳梗塞後遺症で、外出が転倒リスク
心不全・COPDで、外出が呼吸苦を誘発する
施設入所中で、受診のたびに施設側の調整が大きい
精神症状・不安が強く、外来の環境自体が負担
ポイントは、「歩ける/座れる」だけじゃなくて、**“受診というイベントを成立させるための負担”**が大きいかどうかです。
迷ったら、まずは相談でOKです
訪問診療は「安易に算定してはならない」とされている一方で、通院困難かどうかは最終的に医師が総合的に判断します。
なので、私たちとしては、
「対象かどうかグレー」
「今は何とか通院できているけど、限界が近い」
「外来に連れていく家族がもう持たない」
この段階で相談いただくのが一番ありがたいです。“破綻してから”より、“破綻する前”のほうが、本人も家族もラクに移行できます。
縁クリニックとして大事にしていること
訪問診療は、家で薬を出すだけではありません。生活背景・介護状況・通院負担も含めて、継続的に診ていく医療です。
「この人、訪問診療の対象かな?」そう感じたら、遠慮なくご相談ください。
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