top of page

雪で通院できない問題:訪問診療に切り替えるタイミングの考え方(北海道・札幌編)

冬になると毎年増えるのが、これです。

  • 「雪で車が出せない」

  • 「路面が怖くて歩けない」

  • 「介護タクシーが捕まらない」

  • 「付き添いの家族が仕事を休めない」

  • 「受診日が流れ続けて、薬が切れそう」

北海道の冬は、“通院できない”が突然起きます。そして怖いのは、受診が飛ぶこと自体より、受診が飛び続けて状態が崩れること

この記事では、**「どのタイミングで訪問診療へ切り替えるべきか」**を、現場目線で分かりやすく整理します。


まず結論:切り替えの合図は「通院の不確実性」と「負担の増大」

訪問診療に切り替えるかどうかは、病名よりもこの2つで決まります。

  • この冬、定期受診が“続けられる見通し”があるか?

  • 通院のために払っているコスト(体力・家族の時間・事故リスク)が大きすぎないか?

“通える日もある”状態でも、通院が運ゲーになった時点で切り替え検討に入ってOKです。


切り替えを考える「ちょうどいいタイミング」5つ

1)受診が「2回連続で流れた」または「毎回予定が怪しい」

雪で1回飛ぶのはよくあります。でも、2回連続になると薬・検査・経過観察がズレて、崩れ始めます。

2)通院すると「帰宅後に寝込む」「数日体調が落ちる」

通院って、実はイベントです。高齢者だと、移動・待ち時間・寒暖差だけで体力を削られます。

  • 受診後にぐったり

  • 食欲が落ちる

  • 夜にせん妄っぽくなる

  • 転倒が増える

このパターンは、通院を続けるほどリスクが上がるので切り替えのサインです。

3)付き添いが「家族の限界」を超えてきた

冬は「誰が連れていくか」が詰みやすいです。

  • 仕事を休み続けられない

  • 送迎できる人がいない

  • 悪天候の運転が怖い

  • 介護タクシー予約が取れない

家族の稼働が前提の通院は、冬に破綻しやすいので早めが安全です。

4)薬が切れそう/検査フォローが遅れている

「薬だけでも…」が増えたら黄色信号。

  • 血圧・糖尿病の薬がズレる

  • 抗凝固薬など、止めたくない薬がある

  • 検査(採血・画像)のフォローが滞る

薬と検査がズレると、春に一気に悪化することがあります。

5)転倒・急変のリスクが上がっている

冬は転倒が増えます。骨折→入院→ADL低下→在宅が崩れる、が典型ルート。

「通院のための外出」が転倒イベントになるなら、訪問診療の価値が大きいです。

「今すぐ検討」になりやすいケース

以下に当てはまるほど、冬の通院は危険度が上がります。

  • 心不全・COPDなどで悪化すると入院になりやすい

  • 酸素療法中

  • 認知症があり、受診が成立しづらい(予定を忘れる・外出してしまう等)

  • 片麻痺、パーキンソン病、ふらつきがある

  • 独居で、受診当日に支援が組めない

  • すでに「救急受診が増えている」

よくある誤解:「冬だけ訪問診療ってできるの?」

ケースによりますが、現場感としてはこうです。

  • “ずっと訪問診療”しか選べないわけではない

  • 状態が安定して、通院が再び可能になれば、外来へ戻すこともあります

  • ただし、冬だけ単発で…というより、一定期間は継続管理として組む方が現実的です(薬・経過・緊急対応の設計が必要)

「冬だけでも相談したい」は、全然アリです。まずは状況整理から。

訪問診療に切り替えると、何がラクになる?

  • 受診の“移動”が消える(事故リスク・疲労が激減)

  • 薬の継続・調整がスムーズになる

  • 体調変化を早めに拾える(入院の予防になることも)

  • 介護・訪問看護・薬局との連携が一本化しやすい

  • 家族の「連れて行かなきゃ」がなくなる

切り替え前に家族が準備しておくとスムーズなもの

  • お薬手帳(写真でもOK)

  • 今の困りごとメモ(いつから/どれくらい/何が一番大変か)

  • かかりつけ医・病院名

  • 介護保険の状況(ケアマネさんの有無)

  • キーパーソン(主に連絡を取る家族)

医療情報が完璧に揃っていなくても大丈夫です。在宅は「つながってから整える」ことが多いです。

まとめ:通院が“運”になったら、切り替えの相談どき

  • 雪で受診が飛ぶのはあり得る

  • でも、飛び続ける/家族が無理している/体調が崩れているなら黄色信号

  • 通院の不確実性が増えた時点で、訪問診療の相談は早いほど安全

「対象になるか分からない」「まず話だけ聞きたい」でも大丈夫です。冬の間に崩れる前に、選択肢として一度整理しておくと安心です。

📞 お問い合わせ逢縁クリニック

📍札幌本院:札幌市北区北33条西2丁目1-15 KANTINE

📍白老町:白老町東町4丁目6-7 白老町総合保健福祉センター(いきいき4・6)内

 
 
 

最新記事

すべて表示
介護保険と医療保険、どっちが使われる?在宅サービスの全体像(家族向け)

在宅の相談で必ず出るのがこの混乱です。 「訪問看護って介護保険?医療保険?」 「訪問診療はどっち?」 「デイサービスやヘルパーは?」 「結局、何が何の保険で動いてるの?」 結論から言うと、在宅は 医療保険と介護保険が“同時に走る” ことが多く、支払いも請求も分かれます。この記事では、家族が理解しやすいように 全体像  を整理します。 まず結論:ざっくり覚えるならこの表 訪問診療(医師)  → 基本

 
 
 
在宅医療と外来通院、どっちが向いてる?判断基準10項目(迷った時のチェックリスト)

「まだ外来に通えるけど、そろそろ限界かも」 「在宅医療(訪問診療)にした方がいいの?」 そんな時に使える、 判断基準10項目 をまとめました。 ※最終判断は病状や生活環境で変わります。チェックが多いほど在宅医療が向きやすい目安です。 判断基準10項目(3つ以上で在宅医療を検討) ① 通院に介助が必須(ひとりで行けない) 付き添いがないと受診が成立しないなら、在宅医療向きです。 ② 通院が“イベント

 
 
 
訪問看護と訪問診療の違い:役割分担と併用パターン(在宅医療の基本)

「訪問看護と訪問診療って何が違うの?」 「どっちか一つでいい?」 「両方入れると何が変わる?」 在宅医療では、この2つを混同してしまうと、支援がうまく組めなかったり、家族の負担が増えたりします。この記事では、 訪問看護と訪問診療の違い を整理し、 役割分担 と よくある併用パターン を分かりやすくまとめます。 まず結論:訪問診療=医師、訪問看護=看護師(ただし連携が前提) 訪問診療 :医師が計画的

 
 
 

コメント


逢縁クリニック

診療時間 月〜金 9:00~17:00

北海道札幌市北区北33条西2丁目1-15 KANTINE 2-3F

bottom of page